固定金利と変動金利はどっち?家計余力から選ぶ方法

相談室のテーブルで二つの資料を見比べる男女

※冒頭の写真はAI生成による架空のイメージです。

住宅ローンの金利を選ぶとき、「変動のほうが低いから」「今後は上がりそうだから」と迷う方は多いでしょう。将来の金利を正確に予測することはできませんが、家計がどこまで変化に対応できるかは、具体的に確認できます。

金利タイプは、借入時の金利だけでなく、返済額が増えたときの余力と、支出の見通しをどこまで確定させたいかで選びましょう。まずは「固定」という言葉の中にも異なる仕組みがあることを整理します。

住宅ローンの金利は、3つのタイプに分けて比べる

タイプ 金利の決まり方 主な確認点
全期間固定金利 原則、借入期間全体の金利を固定 借入時の金利、段階的な金利引下げの有無
固定期間選択型 3年・10年など一定期間固定し、終了後に再選択等 終了後の優遇幅、返済額、選択手続き
変動金利 契約に定めた基準と時期で適用金利を見直す 金利と返済額の見直し日、上限ルールの有無

例えば10年固定は、35年間借りるローン全体を固定することとは違います。10年後の返済条件まで見ないと、教育費が増える時期などに負担が重なる可能性があります。

金融機関による基本的な説明として、三菱UFJ銀行の金利タイプの選び方も確認できます。商品ごとに名称やルールが違うため、最終的には利用する商品の説明書で確認してください。

全期間固定金利は、先の返済計画を立てやすい

全期間固定金利は、借入後に市場金利が上昇しても、契約した金利が原則変わりません。将来の利息負担を見通しやすく、教育費や老後資金と合わせた計画を立てやすい点が特徴です。

ただし、金利が固定されることと、すべての支出が一定になることは別です。元金均等返済なら返済額の動きは元利均等と異なり、当初の金利引下げがある商品では引下げ終了後に返済額が変わります。固定資産税や保険料、修繕費も別に必要です。

比較する変動型より借入時の金利が高ければ、当初の返済額は重くなる場合があります。将来の市場金利が低下しても、自分の適用金利が自動的に下がるわけではありません。金利変動を抑えるために支払う負担を、現在の家計で受け入れられるか確認しましょう。

全期間固定の代表的な商品にはフラット35があります。金利だけでなく、融資率や団信、対象住宅などの条件も異なります。フラット35の公式利用条件で確認してください。

変動金利は、上がった場合にも返済を続けられるかを確認する

変動金利では、適用金利が下がれば利息が減り、上がれば利息が増える方向に働きます。借入時の返済額が家計に収まるだけでなく、金利が上がった条件でも生活と貯蓄を続けられるかが重要です。

比較時には、現在提示されている金利に加え、より高い金利を仮定した返済額も出してもらいましょう。「この水準までしか上がらない」という予測ではなく、どの程度の負担増に対応できるかを確認するための試算です。

  • 毎月の収支に、返済増を吸収できる余裕があるか
  • 生活費とは別に、収入減や臨時支出に備える貯蓄があるか
  • 育休・教育・退職などの時期と負担増が重なっても対応できるか
  • 金利や返済予定表を定期的に確認できるか

借入額を増やすために変動型を選び、当初返済額だけで予算を使い切ると、後の変更に対応しにくくなります。金利タイプを選ぶ前に、住宅の総予算を調整する必要がないかも確認してください。

5年ルール・125%ルールは、金利上昇をなくす仕組みではない

変動金利の元利均等返済では、返済額の見直しを一定期間ごとにする5年ルールや、見直し後の返済額の増加を前回の125%までにするルールを採用する商品があります。ただし、すべての金融機関・返済方式に共通するものではありません。

返済額が同じでも、金利が上がれば返済額のうち利息の割合が増え、元本の減り方が遅くなる場合があります。返済額の上限は、金利や総利息の上限ではありません。金利の動きによっては未払利息などの確認も必要になります。

「返済額が変わっていないから影響がない」と考えず、適用金利、元本残高、利息部分、次回見直し日を確認しましょう。固定期間終了時にも同じ上限が働くと決めつけず、契約条件を確かめてください。

固定期間選択型は、固定が終わった後まで比べる

固定期間選択型は、一定期間の返済計画を立てやすい一方、終了後の金利は未確定です。当初の優遇金利と、終了後に適用される優遇幅が違う商品もあります。

確認したいのは、固定終了後に選べるタイプ、手続きをしない場合の扱い、変更手数料、返済額の計算方法です。固定期間が終わる年の家族の予定と、借入残高も一緒に確認しましょう。

「子どもが小さい間だけ固定」「一定期間後に繰り上げ返済」と考える場合も、その時点で実際に用意できる資金を検討します。将来の賞与や退職金が予定どおり入ることだけを前提にしないことが大切です。

比較表には、金利以外の費用と条件も入れる

比較する際は、借入額・期間・返済方式・ボーナス返済の有無をそろえます。そのうえで、次の項目を同じ表に並べてください。

比較項目 聞いておきたいこと
適用金利 申込時か実行時か、優遇条件とその期間は何か
毎月返済額 当初・固定終了後・金利上昇時でどう変わるか
初期費用 事務手数料、保証料、登記等を含めていくらか
団信 保障範囲、支払条件、上乗せ金利に違いはあるか
変更・繰り上げ返済 利用条件、手数料、手続き期限は何か
総支払額 どの金利シナリオで算出した金額か

変動型の総返済額は、仮定した金利の動きで変わります。現在の金利が完済まで続く試算と、固定型の契約上の返済計画を並べた場合は、前提の違いを明示して判断します。

ミックスローンや途中の変更も、条件を確認して選ぶ

固定と変動を組み合わせる方法もあります。全額を変動にする場合と比べて金利上昇の影響を受ける部分を抑えられますが、固定部分の当初負担や、複数契約になる場合の費用・管理も確認が必要です。

割合を半分にすれば必ず最適になるわけではありません。どの部分まで返済を確定させたいのか、追加費用がいくらか、繰り上げ返済をどちらへ充てられるかまで比べます。

また、「上がってから固定に変えればよい」と決めておくのも注意が必要です。その時点の固定金利も上がっている可能性があり、借り換えなら改めて審査・費用が発生します。同じ金融機関内の金利変更と、別のローンへの借り換えは分けて確認してください。

最後は、家計が受け止められる変化から決める

返済額の見通しを重視したい場合は全期間固定を、変動を検討する場合は上昇時にも対応できる家計・貯蓄があるかを具体的に比べます。どちらでも生活費や必要な貯蓄を削り続けるなら、借入額から見直しましょう。

住宅会社選びでは、住宅会社選びのチェックリストを使って、総額と希望条件をそろえることも大切です。予算に合う会社探しはアウカの相談内容・利用方法をご確認ください。金融商品の契約条件は金融機関で確認します。

金利選びでよくある質問

変動金利を選ぶ人が多ければ、自分にも向いていますか?

利用者の割合だけでは判断できません。借入額、貯蓄、収入の安定性、返済期間が違うため、自分たちの家計での試算が必要です。

固定金利なら家計の見直しは不要ですか?

金利変動を抑えられても、収入や生活費、税・保険・修繕費は変わります。ライフイベントに合わせた家計確認は続けましょう。

あわせて確認したい住宅とお金のテーマ

情報確認日:2026年9月8日。金利タイプの名称・返済ルール・費用は金融機関や契約で異なります。将来金利の予測や特定商品の推奨ではありません。

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