平屋といえば昔ながらの和風な木造住宅というイメージが強いですが、最近ではおしゃれで和モダンな平屋住宅なども増えてきています。
ただ、一般的に多い2階建などの家であれば家の外観がイメージしやすくても、「平屋の外観となるとちょっとイメージしずらい……」という人は多いかもしれません。
では、平屋づくりの家には一体どんな外観デザインが適しているのでしょうか?
今回はそんな「平屋の外観デザイン、どうしよう?」と悩んでいる人のために、平屋にぴったりの外観デザインの考え方について、事例つきで紹介します。
◆この記事を監修する専門家平屋の外観デザイン・考え方の基本
重要なのは、まず全体のイメージありきで考えること。平屋の外観デザインで失敗しやすいのは、どれも「テラスをどうしよう?」「窓は大きくしたい」など、部分(パーツ)から考え始めてしまうところに原因があります。
そのような全体イメージ(実用性等)を決めた上で、パーツを選択していくのが基本のひとつ。そんなことを頭に入れていただきながら、まずは平屋の外観デザインの考え方の基本について見て行きましょう。
屋根の高低を生かしたデザインにする
まず、平屋の外観デザインの特徴としては、屋根の低い形状のものが多いことがあげられます。
屋根が低いと外から見える屋根の面積が広くなるため、平屋住宅の多くは屋根が家の外観の
印象を大きく左右しているのです。
出典:大河内工務店
もちろん、屋根を高くすることもできます。屋根が低いと和風なデザインになりがちですが、高さが取れるような形状であれば洋風なデザインにすることもできるのです。
ただ、屋根の形状は間取りや敷地条件などによって決まってくるところもあります。そのような制約を受けることもあるので、平屋住宅の印象で大事な屋根のデザインを考える際には、家を建てる地域ごとの住宅条件を事前に確認しておくとよいでしょう。
日当たりや風通しのよくなる工夫をする
平屋は建物の面に広い構造上、どうしても日当たりの悪いところができたり、風通しの悪いようなつくりになってしまったりします。
日当たりに関しては、できるだけ日の入る方面にリビングや部屋などの普段長い時間ゆっくり過ごしたいスペースを割り当てると、ライフスタイルにあった過ごしやすい家に近づきます。また、バルコニーや洗濯物を干すようなスペースも、建物の影にならないよう注意したいところ。
S字型の間取りで採光を確保した平屋
出典:いい家ネット
風通しに関しては、家の中央部に吹き抜けや開口部を設置するS字型のような構造にすることで、家の中の風通しを調節できるようになります。
ただ、家としての構造が多少複雑になるためそれに伴う費用も高くなってくることを頭に入れておいてください。
窓を大きくするときは外からの視線に注意
平屋の外観デザインで重要なのが「窓の大きさ」。
平屋づくりの家でよくあるのが、「開放的な印象の家にしたいから、大きな窓を使いたい!」というもの。
多くのデザイン事例を見ていると、たしかに大きく開放的な窓を使用した家を多く見かけますが、注意が必要なのは、窓を大きくすることによって外や通りからの視線が入りやすくなってしまうことです。
「人通りが少ない」「生垣で視線が防げている」などのような状況であれば心配ありませんが、家の周りの環境を確認したときにどうしても家に視線が入ってきやすそうであれば、少し窓を小さくするなどの工夫が必要になってきます。
出典:建築家WEB
たとえば上記のような、「プライバシーの確保もできる吊り戸付きの平屋」が好例です。吊り戸の隙間からうまく空気が取り込める構造になっているため、視線が気にならず快適な住まいになっています。
平屋の外壁に使うべき色とは?
ここまで平屋の外観デザインの基本の考え方について見てきましたが、次に平屋住宅の外観デザインで知っておきたい「外壁の色」について見ていきましょう。
基本のおすすめは「グレー」「白色」などのシックな色
出典:ライフルホームズ
平屋の外壁でよく使われるのが、グレーや白色などのシックな色
平屋は「和風で昔ながらの日本家屋」というイメージが強いですが、色使い次第でモダンでおしゃれなデザインにしたり、シックな雰囲気を出したりすることができます。
ただ、白色などの明るい色で気をつけたいのが、外壁の汚れが目立ってしまうこと。実際に平屋住宅に限らず家を建てた後そのような理由で、「白にして失敗した」という声を聞くことが多いです。
また、白は光のあたり方によっては「汚れた白」に見えてしまうこともあるので、注意が必要です。
そうならないためにも、実際に日にあててみて事前に確認できるとよいでしょう。どうやって確認するのかについては後ほど「色使いって、どうやって確認したらいいの?」のところで説明します。
「まとまる配色」「きわだつ配色」から考える色の組み合わせ
家の外観に使う色ですが、先ほどのように基本色から考える方もいれば、「色をどんな組み合わせにしよう?」と考える方もいるかと思います。
そこで見るべきポイントは、「まとまる配色」にするか、「きわだつ配色」にするか。実際には自分の好みや基本となる色を基準に色を組み合わせ、その後色のバランスを見比べていく流れとなります。
・まとまる配色
家の外観の雰囲気として穏やかで静かな印象の「まとまる配色」にしたい場合であれば、
- グレー 7割
- 黒 2割
- アクセントカラー(肌色) 1割
のように、ベースとしての基本色の割合を大きくして色を組み合わせます。メインで使用した色が、少ない割合の色によって引き締められ、全体として印象のよい仕上がりになるというわけです。
・きわだつ配色
また、「きわだつ配色」にしたい場合であれば、「緑+オレンジ」「赤+肌色」など、モノトーン系以外の色をメインで使用した配色になります。
「肌色をベースにアクセントカラーとして赤色を取り入れた配色イメージ」
上記のようにメインカラーの割合が多いのに続いて他の色を決める、という色のバランスは変わりません。
とはいえ住宅の雰囲気を左右する色は、建てる人の好みに応じて変わってくるもの。色の選択肢は非常に幅広いです。色の組み合わせやバランスについては、他のパターンとも比較しながら決めていきましょう。
色使いって、どうやって確認したらいいの?
ではそのような色使いって、どうやって確認したらいいのでしょう?
場所や日の当たり方によって色合いは変わってくるため、家を建てる前にちゃんと目で見て確認しておきたいところ。
そこで簡単に外壁の色合いが確認できる方法としては、塗料メーカーが作成している色見本帳や、実際の塗料を塗った塗り板などを使って確認する方法があります。
(色見本帳 *出典「グループアプローチ設計事務所」)
*各団体が発行している色見本帳については下記のページにまとまっています。
大まかに色を検討したい場合であれば色見本帳を、さまざまな色を検討した結果候補の色がしぼれてきて最終確認がしたい場合であれば塗り板や見本板と呼ばれる、実際の外壁に近いものを見ることがおすすめです。
塗り板や見本板があると、建物が建てられる場所に置いて日当たりによる色の違いなども実際に近い形で確認することができるようになるのです。担当営業の方や塗料メーカーへに依頼することで簡単に入手することができます。
「思わぬ目立ち方」に注意。周囲の環境になじんでいるかを確認
家づくりをされる人によっては、黄色やピンクなど「派手な色づかいにしたい!」という方もいるかもしれません。
もちろんせっかくの家づくりですから自分の好みの色合いを重視するべきですが、周囲の環境を気にせずに色を決めて平屋の家を建ててしまうと、思わぬ目立ち方をしてしまう可能性があります。
特に住宅街等、他の家と隣接する場合には注意が必要。「あの家だけ目立っている」などと言われることもあるでしょうし、隣の家の人が不快に思ってご近所づきあいがうまくいかなくなる、なんてこともあるかもしれません。
やはり、家を建てるとなると周囲からの視線は気になるところですよね。周囲の環境に家の外観もなじんでいると、印象もよくなります。周囲の環境や住宅の雰囲気も見たうえで、最終的に家の外壁の色使いを判断していきましょう。
平屋住宅の外観デザイン事例
最後に、平屋住宅の外観デザイン事例を見ていきましょう。
横に長い屋根が特徴のシンプルな平屋
シンプルな平屋の家
出典:建築家WEB
周囲に馴染んだ外観の平屋
出典:建築家WEB
大きい一枚屋根が特徴の平屋の家
出典:建築家WEB
変形型の平屋デザイン
出典:建築家WEB
まとめ
以上、平屋の外観デザインを考える上で知っておきたいポイントについて見てきました。やはり平屋の家でも家の見た目にはこだわりたいところ。
今回の記事で見てきた間取り面や外壁の色など様々なポイントを押さえつつ、最終的には自分の気に入ったデザインの外観にしましょう。
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河野 清博
経営コンサルティング会社にて、住宅業界のコンサルティングに8年従事。「世界で最も納得感のある購買体験を創る」をコンセプトに⋯ >>アウカについて詳しく