家を建てることは多くの人にとっては人生で1回の出来事。
ただ実際に家を建てるとなった時に、何から始めたらいいの?どれくらいの費用がかかるの?など多くの疑問が出てくると思います。満足する家を建てるためにもこれらの疑問は解消しておきたいところです。
ここでは家を建てるために必要な知識である、家づくりの流れやどれくらいの費用がかかるのかなどを解説していきます。
これから家を建てたい方はぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。
◆この記事を監修する専門家家づくりの流れを知ろう
家を建てるまでには多くの手順があり、それぞれでどんなことをするのかを知る必要があります。おおまかには以下の6つの手順があります。
1.情報収集
2.購入申し込み
3.住宅ローンの事前審査
4.ハウスメーカーとの契約
5.住宅ローンの申し込みと契約
6.建物の確認と家の引き渡し
それでは以下で、6つの手順を具体的に見ていきましょう。
情報収集
家づくりはまず、「どんな家を建てるのか?」「どれくらいの予算で家を建てられるのか?」などの情報収集することから始まります。これらを知るためには、ハウスメーカーなどの依頼先や、家を建てるためにかかる費用などの情報を収集しなければいけません。
具体的にどんな情報収集のやり方があるかというと
・ハウスメーカーや工務店に資料請求をして、営業担当者と話す。
・近くの住まいの窓口に行き、家を建てるための相談にのってもらう。
・近くの住宅展示場に行き、実際の家を見学したり、そこにいる担当者と話す。
・SUUMOやLIFULL HOME’Sなどの不動産ポータルサイトから物件情報を得る。 など
自分が建てたい家のイメージを膨らませたり、予算の検討を行ううえで、しっかりと情報収集をしていきましょう。
購入申し込み
情報収集をしたことでどれくらいの予算でどんな家を建てたいのかが明確になり、いくつかのハウスメーカーに目星がついたと思います。目星がついた中から、気に入ったメーカーを選び、購入の申し込みをしましょう。
住宅ローンの事前審査
購入金額が決まったら次に行うのが住宅ローンの申し込みです。家の購入には数千万円ほどかかるため多くの方は住宅ローンを組むことになります。
その際に避けては通れないのが金融機関による住宅ローンの事前審査。貸す金額が大きいために「この人にお金を貸しても大丈夫なのか」を金融機関はしっかり審査します。
具体的にどんなことを審査されるかというと以下の項目です。
また事前審査の際には運転免許証などの本人確認書類、源泉徴収書などの収入を表す書類、購入する物件情報などが必要となってきます。
住宅ローン事前審査について詳しく知りたい方は以下の参考記事をおすすめします。
ハウスメーカーとの契約
事前審査に通ったら、次はハウスメーカーと契約を結ぶことになります。
なお、ハウスメーカーとの解約には違約金が生じる場合がありますので事前に「引き渡し時期」「請負金額の総額」「設計図面」など契約内容をよく確認してください。
住宅ローンの申し込みと契約
物件の契約が終わったらいよいよ住宅ローンの申し込みです。
申し込みの際には
・本人と家族全員が記載された住民票
・印鑑証明書と実印
・運転免許証などの本人確認書類
・源泉徴収書などの収入証明書類
・物件に関する詳細資料
・預金口座通帳 など
が必要となってきます。
そして住宅ローンに申し込みをし、本審査に通ると住宅ローン契約を結ぶことになります。
建物の確認と家の引っ越し
住宅ローン契約を結び終えたら物件の諸費用の支払いを済ませます。建物が契約通りで不備がないかを確認し、問題がなければ正式な引き渡しになります。
ここまでの6つが大まかではありますが、家を建てるまでの手順になります。
家を建てるにはどれくらいの費用がかかるの?
ここまで家を建てるまでの具体的な手順を見てきました。
「家を建てるまでのことは分かったけど、家を建てるにはどれくらいの費用がかかるのか分からない」といった疑問が次に出てきたのではないでしょうか。
住宅市場動向調査報告によると、初めて物件を購入する方で新築の家を購入する場合に必要となる資金は平均3,500万円となるそうです。また家の購入以外でもお金が必要となるため、それ以上の金額を用意しないといけなくなります。
家を建てるためにはそれぞれどんな費用が必要になるのか?ここでは詳しく見ていきましょう。
頭金
頭金とは家を建てる際に必要となる自己資金のことです。例えば、3000万円の家を建てるとき、自己資金で用意する300万円が頭金で、残りの2700万円は住宅ローンの借り入れによって賄うお金になります。
頭金は多ければ多いほどローンの返済が楽です。目安としては家を建てるために必要な費用の1~2割を目安に頭金を用意できるといいでしょう。
また頭金についてはこちらの記事にも解説しているのでぜひご覧になってください。
建物本体費用
建物本体費用とはその名の通り建物本体にかかる費用になります。これは家の本体工事の価格であることがほとんどです。
ただ家を建てるためには建物本体費用以外にもさまざまな費用がかかってくるのでそれを次から説明していきます。
諸経費
家を建てるためには様々な諸経費が別途かかってきます。不動産登記費用、ローン借り入れ費用、火災保険料など。総額にすると150万~250万円ほど必要となります。建物の費用以外にも用意しないといけない費用があることを覚えておきましょう。
土地購入費用
もし土地を持っていなくて、新たに土地を購入する場合、土地代金や地代金以外にも様々な費用がかかってきます。
具体的には
・土地代金
・仲介手数料
・所有権移転登記費用
・固定資産税
・印紙代 など
一般に土地を購入する際にかかる費用は土地代金の約5%が必要と言われており、例えば2000万円の土地を購入した場合は諸経費が100万円、合計で2100万円必要となります。これらの費用がかかることも考慮に入れて予算を組みましょう。
詳しく土地購入について知りたい方は以下の記事を読んで参考にしてみてください。
家の購入後にかかる費用
忘れてはいけないのが家を購入した後でも費用がかかるということ。
どんな費用がかかるかというと
・引っ越し代金
・家具をそろえるための費用
・ローン返済金
・各種保険料
・修繕・修理などの維持費 など
家を購入した後も費用がかかることをしっかりと覚えておいてください。
費用のまとめ
ここまでの家を建てるために必要な費用を以下のグラフにまとめてみました。
こんなにも多くの費用が発生するの?と驚かれた方も多いのではないでしょうか?
だからこそ、これらの費用を正確に計算し、家を建てるための予算計画は事前に練っておかなければなりません。
夢のマイホームを手に入れるためには事前の準備が必要なのです。
家を建てる際の依頼先選び
家を建てる際には依頼先を選ぶことになります。依頼先はどんな種類があるのか、それぞれどんなメリット・デメリットがあるのかをここでは見てきましょう。
ハウスメーカー
ハウスメーカーは一般的に広範囲な営業網を持つ大手住宅建築会社のことをいいます。
工事期間も比較的短く、引き渡しまでがスムーズでアウターメンテナンス面での不安が少ないことが特徴です。
・住宅展示場に行ったり、カタログを見たりして概ねどんな家が建つのかイメージしやすい
・設備や部材の大量仕入れにより坪単価も安く抑えられる傾向にある
・工事期間が短い など
・住宅を商品化し、部材の生産から工事をシステム化しているため、規格からはずれた住宅は建てづらい
・広告宣伝費に多くのコストがかかっているため、平均販売価格は高い など
が挙げられます。
ハウスメーカーは住宅の品質が安定していたり、アフターメンテナンスもしっかりとした体制で行っているため、安心感を求める人にとってはおすすめです。
工務店
工務店は一般的に営業網を比較的狭い地域に限定し、地域に密着した建築会社のことをいいます。相談することで自由度の高い家を設計できるなどの特徴があります。
・ハウスメーカーと比べて住宅の自由度が高い
・広告宣伝費が低いため、リーズナブルな価格で購入が可能 など
・工務店によって質がバラバラである など
匠の技や心意気に触れ、ずっとその工務店と付き合っていきたいと思える方にとって工務店はおすすめです。
設計事務所
設計事務所とは建築士が運営する事務所のことです。一般的に事務所を運営する建築士のことを建築家といいます。
設計事務所の家づくりは依頼主が望むオリジナルな家を作れるのが特徴です。
・完全自由なデザイン・設計が可能
・工事管理も行ってもらえるので手抜き工事による瑕疵を防げる など
設計事務所は依頼主が希望する住宅を実現する設計力と工事能力が高く、これがハウスメーカーや工務店との違いになります。
・希望を実現するにあたり打ち合わせ回数が多くなって工事期間が延びる
・家を建てるためにかかる費用は割高 など
自分ならではのこだわりを実現したい方は自由なデザイン・設計が可能な設計事務所をおすすめします。
まとめ
ここまで家を建てるために知っておきたい家づくりの流れやどれくらいの費用がかかるかなどを解説してきました。
家を建てるための全体像やどれくらいの費用がかかるのかを知ったことで家を建てるための不安が少しでも和らいだのではないでしょうか。
家を建てることは人生で一番大きな買い物だからこそ、失敗はしたくないですよね。正しい知識を身に着けて、家づくりに臨んでいただけたらと思います。
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