普段、街中で平屋を目にすることは少なくなりましたが、実は最近、将来の生活を考え、平屋を希望する人が増えています。 平屋にはどんな良さがあるのでしょうか?そして実際に平屋を建てるとなった時に、どんな間取りにしたいですか?
平屋には生活導線が短い、自分のライフスタイルにあった間取りを選択することが、できるなどのメリットがあります。
この記事では平屋の良さや間取りを考えるときのポイントなどを説明していきます。自分が望む平屋を建てる際の参考にしてみてください。
◆この記事を監修する専門家平屋のメリットとは
平屋を希望する人が増えているワケ。それは平屋が持つ良さにあります。平屋にはどんな良さがあるのか、ここでは見ていきましょう。
階段がいらない
2階以上の家とは違って、平屋は1階立てであるため、階段がありません。それゆえ、毎日の面倒な階段の上り下りをしなくてすみます。
将来、自分が高齢になり、足腰が弱くなっても階段の上り下りに悩まなくて済むのです。また階段は一般的に2坪(4畳)ほどスペースをとっているため、階段がない分、そのスペースを使って収納スペースなどを設置することができます。
生活導線が短い
平屋は部屋との距離が近く、生活導線が短いです。例えば、料理をして、洗濯をして、掃除をする際にあっちこっち移動するのはめんどうですよね。平屋だと移動が少なくて楽です。
このような生活導線が短いことによる生活のしやすさから平屋を選ぶ人が増えています。
メンテナンスがしやすい
家を購入すると外壁や屋根などを5~10年の周期でメンテナンスしなければなりません。自分でメンテナンスしたり、業者に依頼してメンテナンスしてもらう際に、二階立てに比べて面積が小さい平屋は少ない費用や手間で、メンテナンスをすることができます。
実際、二階建ての外壁をメンテナンスする際に足場を設置することが必要となるため、追加で費用が発生してしまい、平屋と比べた場合に結果として費用が高くついてしまいます。
耐震性がある
平屋は二階建てと比べ設計上の理由から耐震性が高いことが多いです。二階建ては高さがあるため、揺れの影響を平屋より受けます。また平屋はどしっとしたたたずまいから分かるように建物の重心が低いため、その構造上、二階建てよりも揺れに強い作りになっているのです。
間取りを考えるときのポイントを知ろう
自分が理想とする平屋のイメージがあると思いますが、そのイメージを実現するためには「間取り」について決めていかなければなりません。では間取りを考えるときにはどんなポイントに気をつけて考えればいいのでしょうか?ここでは間取りを考えるときのポイントを一緒に見ていきましょう。
理想の暮らしから考える
あなたはどんな暮らしがしたいですか?家は暮らしを構成する重要な要素。まずは間取りを考える際にどんな暮らしをしたいかを考えることが重要です。
例えば、子どもが小さい家庭の場合、親子のコミュニケーションや安全性を重視した暮らし、料理好きの場合は、オープンキッチンにして料理を楽しめる暮らしなど。まずは自分がどんな暮らしを理想とするのかを考えましょう。
家に必要なパーツを書き出す
リビング、キッチン、子ども部屋、洗面所、お風呂、トイレといった家に必要なパーツを一通り書き出してみましょう。自分がどういう暮らしをしたいかを踏まえて、どのパーツを重視するのか、それぞれのパーツを何畳にし、どういう形にするかまで具体的に考えられると良いです。
(家のどの部分に、どれくらいの大きさで、どんな用途の部屋を配置するかを書き出した図)
生活導線・家事導線を考える
毎日家で生活するからこそ生活導線・家事導線で間取りを失敗したくはありません。玄関からリビングまでの距離が長くて、買い物して帰ってきた後の荷物の持ち運びにストレスがたまるなど。生活導線・家事導線で失敗しないためにも、事前に家族一人一人の生活を想定することが必要です。
ポイントとしては家族一人ひとりが日常、よく使うところがどこなのか、彼らが家の中でどこを行き来しているのかを書き出してみることです。
実際に書き出してみることで、例えば洗面所と寝室を行き来することが多いなどが分かります。そして移動が多い箇所の導線を短くした間取りにすると移動が楽で便利です。できるかぎり、実際の生活を想定して間取りを考えましょう。
平屋の間取りに触れてみよう
平屋の良さを知り、平屋の間取りを考える際のポイントをここまで見てきました。次は実際にどんな間取りがあるのかを見ていきたいと思います。目的別にどんな間取りがあるのかを見ることで、自分の希望にそった間取りのイメージを膨らませてみてください。
家族と自然とコミュニケーションがとれる平屋の間取り
※出典: 平屋間取り.com
上の間取りは29坪の4LDKの平屋になります。リビングが中心の間取りで家族が集まって、自然とリビングでコミュニケーションがとれるような間取りになっています。またキッチンが対面式であるため、家族とコミュニケーションをとりながら料理をすることも可能です。
2017年には「リビ充」というキーワードがトレンドになりました。リビングを最大化し、そこで各々が自分の好きなことを行って、充実した時間を過ごす家族が増えてきています。
リビングを中心とした間取りにすることで家族がリビングに集まり、自然とコミュニケーションが発生してくると思います。
アウトドア派におすすめ!土間の付いた平屋の間取り
※出典: 間取りプラン
上の間取りは土間やロフト付き35坪の2LDKの間取りです。アウトドア好きの方にとってはロードバイクやスノーボードなどを土間に置くことができます。また、バーベキューテラスが外にあるため、家族や友人を呼んで、バーベキューをして週末は楽しむ、なんてこともできそうですね。
子育てしやすい平屋の間取り
※出典:ミサワホーム
上の間取りは子ども部屋が2つあり、子どもが大きくなると自分の部屋で勉強などを行える間取りとなっています。リビングと子ども部屋の距離も近く、子どもとのコミュニケーションが取りやすい間取りにもなっています。また、ウッドデッキもあるため、子どもと一緒にくつろぐことも可能です。
老後まで楽しめる平屋の間取り
※出典: 平屋間取り.com
上の間取りは26坪3LDKの間取りです。老後の自分の趣味を楽しむための和室がついていたり、玄関からリビングまでの距離が近く、荷物の持ち運びがしやすいです。孫が来たときにもリビングで一緒にくつろげる広さも確保しています。また、体調の悪化などいざという時にはリビングの窓からも出入りすることが可能になっています。
まとめ
ここまで平屋の良さから、間取りの参考例、そして間取りを考える際のポイントを見てきました。平屋での生活を暮らしやすくするために、家のどの個所を重視したいのか、生活導線や家事導線などを意識した間取りを考えることが重要です。
これから平屋を建てたいと思っている方がこの記事を通じて、自分が望む平屋を作るときの参考にしていただけたらと思います。
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河野 清博
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