※冒頭の写真はAI生成による架空のイメージです。
住宅ローンの返済方法には「元利均等返済」と「元金均等返済」があります。名前は似ていますが、毎月一定にする部分が異なり、借入当初の負担や利息の合計にも違いが出ます。
元利均等は当初の月額を抑えやすく、元金均等は同条件なら元金を早く減らしやすい方法です。総返済額だけで決めず、住宅購入直後の生活費や教育費、必要な貯蓄を続けられるかも比較しましょう。
元利均等と元金均等は、何を一定にするかが違う
住宅ローンの返済額は、借りたお金を返す「元金」と、借入れに対する「利息」の合計です。
元利均等返済は、金利が同じなら元金と利息を合わせた毎回の返済額が原則一定になる方法です。当初は利息の割合が大きく、返済が進むにつれて元金に充てる割合が増えます。
元金均等返済は、毎回返す元金を一定にし、その時点の残高に応じた利息を加える方法です。金利が同じなら、元金が減るにつれて利息と返済額が小さくなります。基本的な違いは三菱UFJ銀行の公式FAQでも確認できます。
3,000万円・35年・年2%で比較すると
借入3,000万円、35年、年2%が全期間一定、毎月払い、ボーナス返済なしで計算した概算です。金利は説明用の仮定で、実際の商品金利を示すものではありません。手数料や保証料、団信等の追加費用は含めません。
| 比較項目 | 元利均等返済 | 元金均等返済 |
|---|---|---|
| 初回の返済額 | 約99,379円 | 約121,429円 |
| 最終回の返済額 | 約99,379円 | 約71,548円 |
| 総返済額 | 約4,173.9万円 | 約4,052.5万円 |
| うち利息 | 約1,173.9万円 | 約1,052.5万円 |
この条件では、元金均等は総利息が約121.4万円少ない一方、初回の返済は約2万2,050円多くなります。借入額・期間・金利をそろえて、繰上返済をせず最後まで返した場合の比較です。異なる条件の商品を比べる場合は、手数料等も含めて計算し直してください。
月額は円単位、総額は0.1万円単位で四捨五入しています。元金均等は元金を420回に均分し、各回の残高に月利を掛けて算出。金融機関の端数処理、返済日等によって実際の金額は異なります。
毎月の返済額の推移を比べる
同じ試算条件のまま、節目の返済額を並べます。
| 返済回数 | 元利均等 | 元金均等 |
|---|---|---|
| 1回目 | 約99,379円 | 約121,429円 |
| 121回目(10年返済後の次回) | 約99,379円 | 約107,143円 |
| 241回目(20年返済後の次回) | 約99,379円 | 約92,857円 |
| 361回目(30年返済後の次回) | 約99,379円 | 約78,571円 |
| 420回目 | 約99,379円 | 約71,548円 |
元金均等は当初の負担が大きい代わりに、後半の返済額が小さくなります。家計の余裕がいつ大きく、いつ小さくなるかによって、合う方法は変わります。将来の収入が増えるか減るかを一つの予想に固定せず、複数の家計で確かめてください。
元利均等返済を検討するときのポイント
購入直後の負担を抑えて、現金を残せるか
引越し、家具・家電、出産などの費用が重なる家庭では、当初の返済額を抑えることで必要な預金を保ちやすくなる場合があります。教育費などの積立を続けられるかも確認しましょう。
ただし、当初の返済額が小さいからといって、その分借入額を増やすと総負担が大きくなります。月額の余裕を、貯蓄や不定期支出への備えに使えるかまで考えます。
元金の減り方を把握する
同じ条件なら元金均等より元金が減る速度は緩やかです。将来の住み替えや繰上返済を予定している場合、予定時点の残高を返済予定表で確認してください。住宅の売却代金で必ず残高を返せると決めつけないことも大切です。
元金均等返済を検討するときのポイント
大きめの初回返済と生活費を両立できるか
利息の少なさだけを重視して、当初の家計がぎりぎりにならないようにします。初回だけでなく、教育費や育休中の収入減が重なる数年間の返済額を並べましょう。税金、保険、住まいの修繕など、ローン以外の支出も必要です。
希望する商品で選べるか
すべての住宅ローンが両方式に対応するわけではありません。取扱いと審査上の条件を金融機関に確認し、選べる商品の金利や手数料も合わせて比較します。
変動金利では、どちらの返済方法でも金利上昇に備える
元利均等の「均等」は、金利が変わっても最後まで必ず同じ返済額という意味ではありません。一部の商品には5年・125%ルールがありますが、据置き中に元金と利息の割合が変わるなどの影響があります。
元金均等も、元金部分が一定であって、利息まで一定ではありません。金利が上がれば、元金が減っていても返済額が増えることがあります。元利均等に設けられた返済額の据置き・上限ルールが、元金均等にも適用されるとは限りません。
商品の例として、三菱UFJ銀行の金利タイプの説明は返済方法ごとの扱いを分けています。金利選びの基本は固定・変動の比較も参考にしてください。
借入後に返済方法を変えられるか、契約前に確認する
あとから自由に変更できるとは限りません。例えば三井住友信託銀行の返済方法の案内では、借入後の方式変更ができない旨を示しています。変更を扱う商品でも手続きや条件があるため、利用先の説明を確認してください。
「今は元利均等にして、収入が増えたら元金均等へ」といった計画は、変更できない場合でも返済を続けられるかを確認したうえで考えましょう。
よくある質問
利息が少ない元金均等を選ぶのが正解ですか?
利息が少なくても、当初の負担で必要な現金が不足するなら無理があります。総利息と生活の安定を比べ、家計に合う方法を選びます。借入額そのものを下げる案も検討してください。
元利均等で繰上返済すれば同じになりますか?
元金を早く減らせば利息軽減につながりますが、繰上返済の金額・時期・方式・手数料で結果は変わります。同じになると決めず、必要な手元資金を確保したうえで個別に試算しましょう。
家計に合う返済の形を、同条件の試算で選ぶ
元利均等と元金均等は、当初と後半の負担の配分が異なります。月額・総利息・残高を比べ、将来の支出を含めて続けられる方法を選んでください。
借入額は手取りから考える住宅ローン、総予算は家づくりの資金計画で整理できます。予算に合う家づくりの進め方は、アウカの家づくり相談もご活用ください。
あわせて確認したい住宅とお金のテーマ
情報確認日:2026年9月8日。数値は仮定に基づく概算です。返済方式の取扱い・変更・金利見直しは契約する商品の最新条件を確認してください。






