住宅ローン控除の申請|初年度と2年目以降の準備

窓辺の机に整理した書類ファイルとノート

住宅ローン控除は、条件を満たす住宅を買えば何もせず適用される制度ではありません。初年度と2年目以降では手続きが異なり、借入先によって年末残高の確認方法も変わります。

初年度は原則として確定申告、給与所得者の2年目以降は年末調整で手続きします。必要資料を「本人・住宅・借入れ・補助金等」に分けて準備し、対象年分の申告案内に沿って確認しましょう。

アイキャッチはAI生成による架空のイメージです。

初年度と2年目以降で、提出先と準備が変わる

区分 基本の手続き 準備の要点
初年度 本人が確定申告 住宅区分の証明、取得費、年末残高、所得を整理
2年目以降の給与所得者 年末調整で適用可能 勤務先の提出期限、控除申告書・証明書等を確認
事業所得者など 原則として毎年の確定申告で適用 各年の所得、残高、継続要件を確認
年末調整で適用しなかった年 必要に応じ確定申告で手続き その年分の状況と申告方法を確認

初年度とは、原則として住宅に入居して控除の適用を始める年分です。2026年に入居した場合は2026年分の手続きとなり、申告の準備・提出は通常その翌年に行います。申告書や案内は、対象年分のものを使ってください。

出典:国土交通省「住宅を新築したとき・必要な手続き」

申請の前に、住宅と本人が対象かを確認

書類集めの前に、入居年、住宅区分、床面積、所得、借入期間などを確認します。2026年の制度改正で条件が変わっているため、古い記事の控除率や面積条件をそのまま使わないようにしましょう。

住宅性能を証明する資料は、住宅会社や発行機関への依頼が必要です。取得前の調査・評価が要件になるものもあるため、確定申告の直前まで待たず、契約・引き渡しの段階で準備状況を確認しておくと安心です。

制度の対象は、住宅ローン控除の条件と確認方法で整理できます。

初年度の資料は、4つに分けてそろえる

区分 主な資料・情報 確認先
本人・所得 対象年の源泉徴収票等、本人確認に必要な情報 勤務先、税務署、e-Tax案内
住宅・取得費 登記事項、売買・請負契約、住宅性能の証明等 住宅会社、司法書士、証明発行機関
住宅ローン 年末残高証明書または年末残高情報等 借入先、マイナポータル等
補助金・贈与等 補助金額、住宅取得資金の贈与特例に関する資料 交付元、申告資料、税務署

この表は準備のための一覧です。実際の添付・提示・省略の条件は、住宅区分、申告方法、調書方式への対応などで異なります。源泉徴収票など、申告内容の確認に使う資料と、申告書に添付する資料も分けて考えてください。

契約書が土地と建物で別の場合は、両方の取得額を確認します。共有住宅では持分と各自の負担額、ペアローンではそれぞれの残高を整理し、一つの残高を二人分として重複計上しないようにします。

住宅区分別の資料例:国土交通省「新築住宅の必要書類」国土交通省「既存住宅の必要書類」

年末残高は「証明書方式」か「調書方式」かを確認

従来の証明書方式では、金融機関が交付する年末残高証明書を用いて手続きします。一方、対応した金融機関では、税務当局へ提出された年末残高調書をもとに、本人が年末残高情報を利用する調書方式への移行が進んでいます。

調書方式では、借入先への住宅ローン控除の適用申請書の提出などが必要です。マイナポータル等から年末残高情報を取得する場合には、事前の連携準備もあります。紙の証明書が届かないからといって、手続き不要と判断しないでください。

逆に、すべての借入先が調書方式へ移行済みというわけではありません。複数の借入れがあり方式が混在する場合は、それぞれの残高を確認します。金融機関からの案内と、国税庁の説明を照らし合わせましょう。

出典:国税庁「年末残高調書を用いた方式に関するよくある質問」

確定申告は、入力・確認・提出完了まで行う

国税庁の確定申告書等作成コーナーを利用する場合は、対象年分を選び、所得や控除などを入力します。住宅ローン控除の画面では、入居日、取得区分、取得価額、面積、持分、借入残高等を資料と照らし合わせて確認してください。

e-Taxで送信する場合は、入力途中の保存と申告の送信完了を区別します。受付結果を確認し、送信内容の控えと、提出した・保管する資料をまとめて残しましょう。紙で提出する場合も、提出方法と添付資料を対象年の案内で確認します。

2026年入居分を準備している段階で、2025年分の入力画面や様式を使って申告しないようにしてください。対象年分の案内が公開されたら、最終的な手続きと提出期限を確認します。

案内:国税庁「確定申告特集」

2年目以降は、勤務先の期限と証明書の受取方法を確認

給与所得者が年末調整で住宅ローン控除を受ける場合は、勤務先に必要な控除申告書・証明書等を提出します。書類を電子で受け取った場合でも、勤務先がどの形式で受け付けるかを確認してください。

税務署から交付される書類と、金融機関の残高証明・残高情報は役割が異なります。調書方式への対応によって必要な準備が変わるため、前年と同じ封筒が届くとは限りません。

控除の期間中でも、居住状況、所得、借入れなどが変わった場合は継続要件を確認します。借換えや繰上返済があった年は、年末残高や借入期間の扱いを確かめてください。

出典:国税庁「年末調整で住宅借入金等特別控除の適用を受ける方へ」

申告を忘れた・誤ったときは、状況を分けて相談する

確定申告義務のない人が行う還付申告は、原則として対象年の翌年1月1日から5年間提出できます。ただし、申告義務がある人、すでに申告済みの人、他の特例の手続きが関わる人は、同じ対応になるとは限りません。

「控除を申告し忘れた」「残高を多く入力した」「住宅区分を間違えた」では手続きが異なります。対象年分、提出済みの申告書、誤りの内容を整理し、税務署に確認してください。

出典:国税庁「還付申告」

住宅ローン控除の申請でよくある質問

金融機関へ申請書を出せば、確定申告は不要ですか?

調書方式のために金融機関へ出す適用申請書と、本人の確定申告は別の手続きです。初年度の確定申告など、必要な申告は行います。

住宅会社がすべて申請してくれますか?

住宅性能の証明などを手配してもらえる場合はありますが、本人の税の申告まで自動的に終わるわけではありません。誰がどの資料を準備するかを確認しましょう。

年末調整の提出期限に間に合いませんでした

まず勤務先に対応可能か確認します。年末調整で控除を受けられなかった場合は、確定申告での手続きを検討します。対象年の税額や提出状況によって異なるため、必要なら税務署へ相談してください。

補助金を受けた場合も記載が必要ですか?

取得対価等の計算に関わるため、交付決定通知書などを準備し、対象年分の記載方法に従います。住宅取得資金の贈与特例も、併せて確認してください。

引き渡し時から書類をまとめておこう

住宅ローン控除の準備は、確定申告の直前より、契約・引き渡し時から始めると進めやすくなります。住宅、借入れ、補助金等の資料を一か所に保管し、年末に不足分を確認しましょう。

適用条件は住宅ローン控除の解説、購入全体のお金は家づくりの資金計画をご覧ください。住宅会社選びや家づくりの進め方はアウカの無料相談へ、個別の申告判断は税務署・税理士へご相談ください。

あわせて確認したい住宅とお金のテーマ

情報確認日:2026年9月8日。申告書式・提出方法・必要資料は対象年分と本人の状況、金融機関の対応方式で異なります。国税庁の対象年分の最新案内をご確認ください。

窓辺の机に整理した書類ファイルとノート