住宅ローンと教育費を両立するには?支出が重なる時期の備え

子どもが読書する居間で家計のノートを書く父親

※冒頭の写真はAI生成による架空のイメージです。

家を買うときに今の家賃と住宅ローンの月額を比べていても、子どもの進学時期まで考えると不安になることがあります。教育費は毎年一定ではなく、進路、塾、通学、一人暮らしなどで変わるためです。

住宅ローンと教育費を両立するには、家族の年表を作り、支出が重なる年と、その前に貯められる期間を見つけることが大切です。平均額は出発点にとどめ、自分たちの希望と収入の見込みに置き換えて考えましょう。

教育費は、学費だけでなく周辺の支出も含める

教育費を考えるときは、授業料に加えて入学時の費用、教材、制服、通学、部活動、塾や習い事などを確認します。大学等で自宅外通学になるなら、住居費や生活費の仕送りも別に必要です。

文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」の2026年1月16日訂正版では、子ども1人当たりの年間学習費総額は次のように示されています。

学校種 公立 私立
小学校 366,599円 1,741,516円
中学校 542,450円 1,560,359円
高等学校(全日制) 596,954円 1,179,261円

出典:文部科学省「令和5年度子供の学習費調査結果のポイント」訂正版・表1。学校教育費、学校給食費、学校外活動費の合計です(高等学校の学校給食費は調査表上の対象外)。これは調査対象者の平均で、2026年度の授業料一覧や、すべての家庭に必要な金額ではありません。

学校外活動費が含まれるため、平均額に塾代などを丸ごと足すと二重計上することがあります。希望する学校の納付金案内と家庭の予定を使い、含む費用をそろえて見積もりましょう。

家族年表に、ローンと進学の時期を並べる

家族の年齢を1年ずつ横に並べ、入学・卒業の予定、住宅ローンの残り期間、退職時期、修繕や車の買替えを記入します。次の表は、考え方を示すために節目だけを抜き出した架空の例です。

時期 親の年齢の例 子どもの年齢の例 家計で確認すること
住宅購入時 35歳・34歳 5歳・2歳 購入後に残る預金と年間貯蓄
10年後 45歳・44歳 15歳・12歳 進学・塾、車や住まいの維持費
13年後 48歳・47歳 18歳・15歳 大学等と高校の進学費用の重なり
16年後 51歳・50歳 21歳・18歳 2人分の大学等の費用、自宅外通学
30年後 65歳・64歳 35歳・32歳 退職後の収入とローン残高

学校の学年や進学時期は誕生日・進路等で異なります。実際の年表では学校年度に合わせて確認してください。住宅の修繕時期も、この年表の年数どおりに発生するわけではなく、建物や設備の維持管理計画に沿って記入します。

きょうだいがいる場合は、それぞれの費用を分けて計算します。教育費の総額が同じでも、複数人の大きな支出が同時期に来れば、必要な手元資金は増えます。

年間収支と、預金残高を両方チェックする

年表の次は、年間の手取り収入から、生活費・ローン・教育費・税金・保険・修繕等を引き、毎年の収支を出します。月払いだけでなく、年払いと一時的な支出も入れます。

例えば、ある年の手取り収入600万円に対し、生活費240万円、住宅ローン120万円、教育費150万円、その他の支出60万円なら、残るのは30万円です。教育費が50万円増えると20万円の赤字になります。これは架空の計算例で、適正な支出割合や平均値ではありません。

赤字の年があっても、事前の積立で対応できることはあります。ただし、預金残高が翌年以降も減り続けるなら、予算や支出の見直しが必要です。「その年が黒字か」と「必要な現金を維持できるか」を分けて確認しましょう。

入学前の支払いに間に合う資金を用意する

受験料、入学金、引越し費用などは、入学前に支払いが必要になることがあります。奨学金の利用を予定していても、最初の入金より先に納付期限が来ないかを確認してください。

日本学生支援機構の貸与奨学金では、予約採用の候補者も、進学後の手続きに応じて初回振込時期が決まります。詳細はJASSOの採用通知・振込開始の案内をご覧ください。制度の対象となるかと、納付日までにお金が届くかは別の確認です。

支援制度には対象・所得・学業などの要件があり、将来も同じ条件とは限りません。給付型と返還が必要な貸与型を分け、受給を前提に住宅予算を増やしすぎないようにしましょう。

住宅ローンの負担を決めるときの3つの視点

教育費が少ない時期の余裕を、全額返済に使わない

子どもが小さい間は家計に余裕があっても、後で必要になる支出に備える必要があります。今払える最大額をローンにせず、毎月の教育資金の積立も含めた返済枠を考えましょう。手取りから考える借入額も参考になります。

収入減と金利上昇が重なる場合を試す

育休、時短勤務、転職、介護などで収入が変わる可能性があります。変動金利なら返済負担が増える条件も加え、教育費が多い年に重なっても対応できるか確認します。変動金利のリスクと備えも合わせて読んでおきましょう。

繰上返済は、使う時期が近い資金と分ける

繰上返済で利息を減らせても、入学金が必要なときに現金が不足しては計画が崩れます。教育費や生活の予備費を取り分けてから、返済に回せる余剰資金を考えます。近い将来に必ず使うお金は、値動きのある資産だけに頼らず、必要な時期に確保できる方法を選びましょう。

よくある質問

教育費はいくら貯めてから家を買えばよいですか?

一律の金額では決まりません。子どもの年齢、進路、現在の貯蓄、毎年積み立てられる額から逆算します。全額を先に貯めるかどうかより、必要な年に資金が足りる計画を作ることが大切です。

教育費が増えたら住宅ローンを長くすればよいですか?

返済期間の延長は契約や審査によって扱いが異なり、自由にできるとは限りません。延長できても総利息や退職後の返済に影響します。購入前から無理のない期間と借入額を検討してください。

将来の選択肢を残せる住宅予算を考えよう

教育費は確定しない部分もありますが、家族年表と年間収支を作れば、いつ準備が必要かが見えてきます。希望進路が変わったときにも対応できる余裕を残し、住宅の総額を決めましょう。

家づくりの資金計画で土地・建物・諸費用を整理し、予算に合う住宅会社を比較してみてください。進め方に迷う場合は、アウカの家づくり相談もご活用ください。

あわせて確認したい住宅とお金のテーマ

情報確認日:2026年9月8日。統計値は令和5年度調査の訂正版、家計例は架空の条件です。学費・支援制度・ローン条件は各機関の最新案内で確認してください。

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